川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやき アナフィラキシー 2015年9月2日

スギ花粉のアレルゲン免疫療法を自分に試したら上手くいった。
これに気を良くして、今はダニのアレルゲン免疫療法を自分で試している。
ダニ抗原エキスを少しずつ増量しながら注射する。
抗原に身体を慣らして過剰な反応が起こらないようにするわけだ。

順調に増量できていたが、本日アナフィラキシーを起こしてしまった。
外来を始める直前の朝の出来事。
アナフィラキシーは重症型のアレルギー反応。
最悪の場合、喉頭浮腫をおこし、呼吸ができなくて死ぬこともありうる。
ここまで順調だったので、正直想定外だった。
注射の時に少し出血したので、抗原が血管に入り込んだのかも知れない。

身体が熱くなるような感覚があって、ちょっとおかしいな、と思った。
それから1分くらいのうちに、顔が真っ赤になり、全身に発疹。
少し息苦しさを感じた。

自分で自分にやっているので、自分で何とかするしかない。
落ち着くよう自分に言い聞かせ、エピペンを持ってくるようナースに指示。
これは緊急用のアドレナリン注射液。アナフィラキシーの特効薬。
躊躇っている場合ではない。服の上から太腿にブスッ。
医者やっててもさすがに初めての経験だったが、針が細くて痛くなかった。

ステロイドの点滴をする方法があるが、実は眼科には何も置いていない。
普通は要らないから。
セレスタミンという抗ヒスタミン薬とステロイドの合剤を2錠内服。

薬が効いてくれば収まると思ったが、効くのが間に合わないと困る。
「もし俺が倒れたら救急車を呼んでくれ」とナースに依頼。
カミさんも医者だけど、眼科のキャリアしかないから救命処置は無理。

怖かったが、幸い5分ほどで薬が効いてきて、症状は大幅に改善。
死なずに済みました。

体調はまだおかしかったけれど、外来はいつも通りこなしました。
開業医は診療に穴を開けるわけにはいかない。
いや、開業医って病気できないんです。ちょっとつらい。

(2015. 9.02)

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