川本眼科だより 188続・車の買い換え 2015年9月30日
川本眼科だより184『車の買い換え?』は意外な反響を呼び、何人もの患者さんから、「セルシオ、頑張って下さい」と声をかけていただきました。
病気についての専門的な解説をいくら一生懸命書いても反応は皆無で、恐らく多くがゴミ箱に直行していると想像されるわけですが、車のことは身近な話題と感じていただけたのでしょう。
今回は続編です。結局頑張りきれずに車を買い換えた顛末をご報告いたします。
さすがに危ないよ
前回は「もう少し乗り続ける」と稿を終えました。実際そのつもりだったのです。
ところが、その後、走り出してもスピードメーターが0kmのまま動かないという症状が再発、しばらくしたら自然治癒しました。同じ症状で既に2回修理に出していて、その時には「症状が再現しない。メーター交換で直るかも知れないが数十万円かかる」と言われました。スピードメーターが壊れている車を走らせる訳にはいきませんが、直るか直らないかわからないのに数十万円は出せません。
さらに、高速道路を長時間走った後、停止寸前になったときにエンストするという症状も再発しました。エンジンをすぐかけ直して事なきを得ましたが、もし高速走行中にエンストしたら困ります。そもそもオートマ車がエンストなんて・・
さすがにこのまま乗り続けるのは危ないと思いました。もっと徹底的に調べれば原因も究明できて、修理も可能だったかも知れませんが、直したところでまた別の不具合が出現しそうです。
安全性が高い車にしたい
買い換えにあたって最も重視したのは安全性で、次が利便性でした。経済性は二の次です。
家内もこの方針に原則賛成なのですが、各論では顔つきやスタイルでのダメ出しが多くて、つり目で人相が悪い、ゴテゴテして下品、スピンドルグリル最悪・・・等々。内装も、何しろセルシオを基準として比べるのですから大変です。ついには、候補車がすべて落とされて乗れる車がない、という事態に。
結局、家内のお眼鏡にかなう車はなく、家内はあきらめて、私が車選びを任せられました。私の商品選びはスペック重視で、細かいデータや試験結果を比較して判断する主義です。
予防安全性能評価
注目したのは「予防安全性能評価」という報告書。独立行政法人自動車事故対策機構と国土交通省が連名で出しています。8社の37車種に対して自動ブレーキと車線はみ出し警報の試験を行い、総合点を出しています。スバルの成績が圧倒的に良く、5車種中4車種でほぼ満点です。満点は他にスバル以外の7社で3車種しかありません。
スバルなんて弱小メーカーだと思っていて、正直なところ眼中になかったので、この結果は意外でした。調べてみるとアイサイトというステレオカメラを使った画像認識技術をずいぶん昔から開発していて、最近まで他社の追随を許さなかったようで、技術力を再認識しました。
インターネットに自動ブレーキ試験の結果が動画で紹介されています。多くの車が停まりきれずに障害物にぶつかってしまうのに、スバルだけがきちんと障害物の前で停まる様子は印象的でした。
(’youtube, 自動ブレーキ’ で検索して下さい)
事故を未然に防ぐ安全性能に関して、国産車の中ではスバルが頭1つ抜きんでていると判断しました。輸入車を含めて比較した試験結果も知りたかったのですが、残念ながら第三者が公平に比較した結果は見当たりませんでした。
メルセデスが世界最高らしい
メルセデス・ベンツがカメラとレーダーを組み合わせた予防安全技術を実用化していて、スバルより開発は遅れたのですが、現時点ではこのシステムが世界最高峰と評価されているようです。
実際にベンツのお店に見に行きましたが、外から見ても性能の善し悪しはよくわかりません。高い価格に見合うだけの性能があるのでしょうか?
ベンツはS,E,C,B,Aとクラス分けされ、さすがにSクラスは立派ですがデカすぎて普通の駐車場には駐めにくそうです。Cクラスがサイズ的にはちょうどよいのですが中は狭く感じました。
ベンツは盗難が多いことでも知られています。できれば盗難の心配なんてしたくありません。
背の低いワゴンにしたい
昔はセダンが車の基本形でしたが、今は激減し、代わりにミニバン全盛です。確かにミニバンはいざというとき大勢が乗れ、大きな荷物も積めて便利で、私も子供が小さいときには重宝しました。しかし、ミニバンは重心が高く、開口部が大きいので剛性が低い欠点があります。
セダンの屋根を後ろに伸ばしたような、背の低いステーションワゴンが良いと思いました。重心はセダンと変わらず、後部座席を倒して大きな荷室にすることもできます。でも、実はミニバン全盛の今、そういうワゴンは極端に少なくなって選択肢が減っているのです。
スバル・レヴォーグに決定
いろいろ悩んだ末、スバル・レヴォーグに決めました。最新のアイサイトが搭載され、メルセデスの予防安全システムと比べても実使用上遜色ないと判断しました。
それに、四輪駆動とか水平対向エンジンとかレギュラーガソリンが使える直噴ターボとか、スバルの独自技術も多く、メルセデスCクラスと比較しても一長一短で見劣りしないし、国産車のほうが修理の時は有利だと考えました。
レヴォーグに乗った感想
レヴォーグは9/26に納車されました。ちょうど20年乗ったセルシオにお別れです。
内装はセルシオのほうが豪華でした。家内は「社長からサラリーマンに降格になったみたい」と残念そう。確かにそうですが、そこを重視するとクラウンぐらいしか選択肢がなくなります。
乗り心地もセルシオのほうがしなやかでした。レヴォーグは道路の凹凸を拾ってごつごつと突き上げる感じ。扁平タイヤで空気圧が高いせいもありそうです。タイヤを替えたら改善するかしら?
機能は満載で、20年間の車の進歩を如実に示しています。カーナビもテレビも画像は抜群にきれいだし、iPodやスマホの曲をカーオーディオで聴けるとか、携帯電話をハンズフリー通話できるとか、至れり尽くせりです。
バックしようとすれば後方の映像を映し出してくれるし、左に寄せれば左側方の映像を映し出してくれるし、普通なら死角になって見えない所が良く見えます。
ほかにも、アクセルを踏まなくても前車に追従する機能や、ハイビームとロービームを車が自動で判断して切り替えてくれる機能など、たくさんありますが、当分すべての機能を試すことはできそうにありません。
私は機能を満載したハイテクな機械が大好きです。レヴォーグはそんな私にぴったりです。
(2015.9)