川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやき 囲碁でもコンピュータが人間に勝つ 2016年3月18日

コンピュータと囲碁棋士が碁を打ち、コンピュータの4勝1敗で終わった。
正直なところ、衝撃だった。

囲碁棋士は世界戦で何度も優勝した経歴の持ち主、韓国のイ・セドル氏。
世界で最も強い棋士の1人であることは間違いない。
コンピュータはついにここまで進歩したのか・・・

コンピュータは「アルファ碁」というAI(人工知能)
DeepMindという会社が開発し、Googleが会社ごと4億ドルで買収した。
驚くべきはその強くなる方法だ。

今まで、AIのゲーム戦略は「全指し手をすべてチェック」だった。
チェスや将棋ではこの方法が有効だった。
力任せに全ての局面を読み切る。
どんな馬鹿な手でもあらゆる可能性をしらみつぶしに調べる。
計算速度がとてつもなく速いからこそ実現できたアプローチ。
指す手が少ないゲームでは、人間をたちまち凌駕した。
最初はオセロ、それからチェス、将棋。
今ではトッププロでもコンピュータにはかなわない。

囲碁ではこの戦略は無理だと言われていた。
可能な指し手の数が多すぎ、コンピュータでも計算しきれない。
囲碁だけは、AIでもトッププロには勝てないだろうと考えられていた。

アルファ碁ではしらみつぶしに調べることはしない。
人間が教え込むのではなく、自分で学ばせるのだという。
AI同士が対戦し合い、学習によってだんだん強くなる。
最初はAIはとんでもなく愚かな手を打っていて弱い。
そのAIが時間とともに少しずつ学んで、賢く、強くなる。
そして成し遂げたのが今回の勝利だ。

この方法だと、AIは将来もっと強くなる。
別の棋士が対戦して今のアルファ碁に勝つことはありうる。
けれど、AIがさらに学べば、いずれその棋士にも勝つ。
人間側が巻き返すことは、たぶんきわめて難しい。
AI囲碁の歴史上、ターニングポイントだと言って良いだろう。

ちなみに、私も最近は人間と打たず、コンピュータ囲碁ばかりしている。
「銀星囲碁」というソフト。
隙間時間でも打てて、途中で用事が入って中断しても文句を言われないから。
ネットで対戦では途中で止めるわけにはいかない。
大きな声では言えないが、「待った」もできるしね。
銀星囲碁は私と良い勝負なのだが、バージョンアップのたびに強くなる。
現在はバージョン16。正直、ここまで強くなるとは思わなかった。
相手が強くなりすぎて、待ったをしないとなかなか勝てない。
時には、待ったをしても勝てない。
そのうち、二子くらいハンディをつけてもらうことになりそうだ。

(2016. 3.18)

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