院長のつぶやき 選挙と組織票と浮動票 2017年7月4日
東京都議選は小池新党圧勝、自民惨敗に終わった。
1人区、2人区で自民が競り負けたケースが多い。
あらためて気づくのは公明党の組織票の強さだ。
上意下達、組織の全員がボスの決めたことに従う集団。
公明票だけでは1人の候補を当選させられなくても、
2人の候補が競り合っているときには、
まとまった票がどちらに流れるかは決定的な意味を持つ。
前回は自民を支えた公明票が今回は都民Fに流れた。
安倍自民党は国政選挙4連勝中だという。
安倍首相が選挙に強いのは公明の力が大きいと思う。
国政でも、公明が離反すれば自民敗北の可能性は高い。
逆に、自公連立が維持されれば大負けはしないのではないか。
上意下達の一枚岩の組織ってあまり好きではない。
組織の内部が民主的と言えるのか疑問だから。
でも、選挙には組織票がものを言う。これが現実。
一方で浮動票にも問題は多い。
直近のニュースに左右され、世間の風に流されがち。
「地味でも大事なことをじっくり考える」ができない。
自分の票が政治を動かすという責任感が希薄。
軽薄でも過激な言動で注目を浴びたほうが選挙に有利で、
真摯で深い思索の結果でも地味なら一顧だにされない。
ほとんどの投票は、そんなものだ。
そう考えると、選挙というシステムそのものが、
国民の最大幸福を実現するのに適しているのかわからない。
少なくとも、今のままでは問題がありそうだ。
(2017. 7.04)