川本眼科

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川本眼科だより

川本眼科だより 228予約制の微修正 2019年1月31日

川本眼科では、2月1日より

・1週間以内の受診を指示された患者さん全員が次回受診日時を予約可能になります。

・予約枠に空きがあれば、前日または当日に直接来院した方も予約可能です。

※電話やネットでは予約できません。

※予約枠が一杯になると予約が取れません。

なお、以下は従来通りです。

・当日朝7時からネットで順番確保可能

("あと8人"になるとメールでお知らせ)

・視野は電話/ネットで6週間前から予約可能

・メガネ処方、レーザー、外来手術等は電話でご相談下さい。

 ネット予約はできません。

待ち時間短縮が理想だが

予約制の目的は「患者さんの来院時間を分散させることで待ち時間を短縮すること」です。

例えば、朝早い時間に患者さんが集中して来院したら、混雑した待合室でみんながイライラしながら長時間待たなければなりません。2時間も待たされれば機嫌が悪くなるのも当然です。予約制にすれば来院時間がずれるので、待ち時間が短くなり、待合室も混雑しなくてすむと期待されます。

1人にかかる診療時間が事前に分かっていれば、予約制は理想的に働きます。例えば歯科は予約制と相性が良く、ほとんど待たずに済みます。

ところが、眼科では診療時間の予測が困難です。慢性疾患で安定していれば2分ですみますが、病状が深刻なら20分以上かかることもあります。時間がかかる患者さんが仮に3~4人いれば予定は1時間以上ずれて、外来は大混雑、予約の患者さんも長時間待たされてクレーム続出です。

予約外にどう対応するか

医療機関は、予約が一杯だからといって病状が悪化した方を断るわけには参りません。さらに、スマホもパソコンも持っていない方も高齢者には多く、ネット予約ができません。予約外の受診は避けられないのです。

そこで、1年前の予約制導入では「予約を取らずに受診する方が不利にならない仕組み」を採用しました。最初の8名までは予約外の直接受診を優先し、予約と予約外を交互に診ました。

そうすると予約の方から「予約を取っているのに待ち時間が長い」とクレームが出ました。こちらを立てればあちらが立たず、皆さんに満足していただくのは難しいです。

予約外が多いと「来院時間の分散」も中途半端になります。診察開始直後に受付される方が多く、結果的にみんながイライラしながら長時間待つ状況が解消できませんでした。

対応策は「予約外を減らし、予約で時間通りに受診される方を増やすこと」と考えています。

わざと遅く来院される人

予約を取っても時間通りに診てもらえないということになると、今度はわざと時間に遅れて来院される方も出てきます。

本来は、時間予約なら予約時間通りに受診していただく、順番予約ならEメールが届いたらすぐ受診していただくのが原則です。あまり遅れた場合は予約外として扱うというのがルールです。

でも、実際には遅れてきたからといって「予約は無効です」という対応を取ることは困難です。その結果、若い番号を取っておいて好きな時間に受診して優先的に診てもらおう、という人が出てしまうのです。

真面目にルールを守った人が損をし、わざと遅れた人が得をすることになってしまうのは制度の欠陥です。特に、いつでも好きなときに優先受診できるのは不公平ですから、修正する必要があると考えました。

白内障手術患者さんの予約

白内障術後の患者さんに対しては、今まで最初の1週間だけ予約をお取りし、それ以降は予約外で受診していただいておりました。1週間たつと新たに手術を受けた方の予約が入ります。術後の患者さんの予約があまり多くなると予約外の方の待ち時間が長くなることを恐れたのです。

しかし、よく考えてみますと、術後患者さんはだいたい確実に受診され、しかも診察の所要時間もほぼ予測でき、予約制とは相性が良いのです。きちんと時間を指定して受診していただくことで来院時間を分散し、混み具合を平準化することができそうです。

そこで、1週間後受診の指示が続いている間は予約をお取りすることにしました。それと同時に、白内障術後以外でも1週間後受診の指示があれば全員予約をお取りすることにしました。今回の修正で最大の変更点だと思います。

朝の順番取りは時間予約へ

川本眼科では来院順に番号札を発行しており、一度来院して番号札を確保し、後で受診することも認めていました。

これは朝早くに患者さんが集中して混雑するのを緩和する役には立っていました。高齢で体調不良などで待てない患者さんの場合、家族が先に来て順番を確保する方策にも使われました。

ただ、弊害もありました。「いつでも好きなときに優先受診」という特別パスとして使われ、混雑時にさらに混雑に拍車をかけて待ち時間が長くなってしまうことがあったのです。

今回の修正では、番号札でなく、時間指定の予約をお取りすることに変更いたしました。予約枠が空いているところに誘導して、わざわざ直接来院して下さった方への特典は残しつつ、なるべく混み具合をコントロールすることを狙いました。

同時に、当日朝だけでなく前日でも直接来院すれば予約が取れるように変更しました。前日が休みなら、さらにその前の日に予約できます。

電話での予約ができない理由

視野とメガネ予約など一部の検査・処置は電話予約です。それ以外は直接来院かネット予約をお願いしており、電話予約ができません。

「1週間以内に受診する場合の次回予約」は当然その場で予約になります。予定が立たない場合や都合が悪くなった場合は予約外受診して下さい。

「当日朝スマホ等で順番を確保でき”あと8人”になったらメールでお知らせ」はネットだからこそ自動応答できるので、電話で同様のサービスを提供するのは困難です。

電話予約にすると結構のべつ幕なしに予約電話がかかってきて通常の業務に支障が出ます。スマホやパソコンの画面で予約一覧表を眺めれば予約枠が一杯なのは一目でわかりますが、電話は予約枠が一杯でもかかってきて応対しなければなりません。予約電話のために来院された方への応対がおろそかになるようでは本末転倒です。

ご理解賜れば幸いです。

(2019.1)