川本眼科

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川本眼科だより

川本眼科だより 234土曜日の診療 2019年7月31日

仕事の関係で土曜日しか受診できないという方は多く、そのため土曜日は混雑することが多いと言えます。

今回は「川本眼科の土曜診療」をテーマとしてあれこれと雑多な話題を取り上げます。

土曜は原則予約できません

川本眼科では不評だったネット順番予約を廃止して「2週間以内の受診は予約」「視野など特殊な検査は予約」「それ以外は来院順」と整理いたしました。

その際に「土曜は原則として予約できない」ということも決めました。仕事等でどうしても土曜という場合は予約でなく来院順になります。

これには土曜以外に受診するように患者さんを誘導するという意図があります。土曜以外でも受診可能な方が予約で優先枠を占めてしまいますと、ただでさえ混雑しやすい土曜がさらに混み合って待ち時間が長くなります。

そもそも混雑時には予約の方を時間通りに診察することも困難になります。予約外の方も何時間もお待たせするわけにはいかないですし、予約しているのに1時間以上お待たせすれば苦情も当然です。全員が来院順であれば、混雑のため待ち時間が延びても納得していただきやすいのです。

実際には急性疾患で適切な受診日が土曜になる場合や、視野やレーザーなど、例外はいくつか設けております。

土曜予約不可ルールの導入以降、土曜の混雑はいくぶん緩和されたと感じています。たとえ混雑してしまっても、不公平感がないので正解だったと感じています。

土曜受診の患者さん

もちろん、ふだん平日に受診される方が都合で土曜日に受診されることも多いのですが、土曜のみ受診という方が相当数いらっしゃるので、土曜は外来の雰囲気も少し変わります。

土曜は、遠方からの受診やセカンドオピニオンを求めての受診が多くなります。そういう方は話すことがたくさんあり、診断も難しく、説明も多岐にわたるので、どうしても時間がかかります。土曜が混雑しやすいのは、単純に受診者数だけの問題ではないのです。

ご高齢の方、小児、体の不自由な方など、1人で通院できず家族が送迎せざるを得ない場合があります。家族が仕事を持っていると平日には受診できず、結局土曜受診になるわけです。

一般的に休日があるとその前後2~3日が混みますが、土曜が休みの場合は特殊で、その影響は前後の平日ではなく、1週間前の土曜や1週間後の土曜が混雑するという形で出ます。土曜しか受診できない方が多いからです。

応援医師・応援視能訓練士

土曜は月2回中京グループの医師に家内の代務を勤めていただいています。通院や会計業務などのためで、すごく助かっています。20年くらい前からずっと応援をお願いしてきました。一時は毎週水・土の2日間診療していただいた時期もありましたが、現在は医師が足りないため月2回に縮小しています。

なお、代務医師と一緒に通常院長も診察しておりますので、待ち時間が長くなっても構わなければ、その日だけ院長を指名することもできます。

土曜は中京グループの視能訓練士にも応援していただいています。土曜日に白衣を着た検査員を見かけたらその人です。男性のこともあります。ベテランの視能訓練士さんで、大学で講義をしたり学会で発表したりもしている優秀な方々です。当院スタッフが診療上の相談をしています。

土曜は学会や講習会がある

土曜にはほとんど毎週のように学会や講習会が開かれています。(※川本眼科だより116) 名古屋市内で開かれる規模の小さい講習会/セミナーには比較的参加しやすいですが、全国規模で開かれる学会には休診にしないと参加しにくいです。

名古屋市で開かれ、眼科開業医も参加できるように配慮された会は、たいてい土曜の午後3時以降に設定されています。土曜の診療が終わるのは午後1時を過ぎることが多いのですが、これなら十分間に合います。

午後2時開始という会もあります。主に内科医師を対象にした会や医療安全セミナーなどが多く、これだと昼飯抜きにしないと間に合わなかったりします。眼科以外の科では終了がそんなに遅くならないということでしょうか?

全国学会に参加するとき

全国学会は「金土日」「土日」「金土」等の日程で開かれます。すべてに参加することはそもそも不可能なので、取捨選択をします。

休診にしてまで参加しているのは日本眼科学会日本臨床眼科学会です。「木金土日」の日程ですが、金土を休診にして参加します。しかし、土曜休診にすると前後の土曜が混雑しますし、土曜しか受診できない方から顰蹙を買うので、年2回が限度だと感じています。

土曜午後から全国学会に参加することもあります。遠方は無理ですが、京都・大阪なら新幹線を使えば午後3時くらいに着きます。ただ、朝9時から始まった学会に最後の2時間くらいしか参加できませんし、日曜も午前で終了する場合がほとんどなので、コスパが悪すぎます。

結局、大半の全国学会は諦めています。眼科手術学会・白内障屈折矯正手術学会・網膜硝子体学会などの会員になっていますが、会費を払っているだけで肝腎の学会にはほとんど参加できていないのは残念なことです。

週休2日にしたいけれど

1980年頃から週休2日制が始まったそうです。今ではほぼ定着していて、土曜休みの方が多いですから、土曜受診のニーズも強く、開業医は土曜を休診にするわけには参りません。開業医はなかなか週休2日にはできないのです。

一時は水曜休診とか月曜休診の案を検討しましたが、ほかの日にしわ寄せがきて混雑がひどくなることが予想されました。休診にするぶん夜の診療をする案も検討しましたが、家庭をもっているスタッフは夜の出務は難しいことがわかり、結局現状を維持することになりました。

週休2日はなかなか実現できそうもありません。

(2019.7)