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川本眼科だより

川本眼科だより 296モンゴル旅行記 2024年9月30日

旅行の話は気軽で難しくないせいか、あるいはご自分も旅行が好きという方が多いのか、感想などみなさんから結構反応があります。

夏休みにモンゴルに行って来ました。私は得がたい経験もできて楽しかったですが、家内は二度目はないと言っています。食事が、とくに羊肉が合わなかったみたいです。

知らない土地を旅してみたい

以前も書きましたが、旅行が好きです。普段の生活とは違う、新鮮な刺激があります。知らない土地に行って、見たことがない景色を見てみたい、大自然の驚異に触れたい、人類が作り出した世界遺産を訪れたい。

ただ、仕事を持っている人は皆同じだと思いますが、旅行のために長期間の休みを取ることは難しいです。お正月、GW、お盆がチャンスですが、カレンダーに休みの期間は左右され、最長1週間くらいです。しかも日本全国でみんなが同時に休みを取るので、交通機関も混雑するし、費用も高くつきます。

勤務医をしていた頃にはそれでも無理して海外に出かけましたが、開業と子育てが重なった時期には近場の国内旅行がやっとでした。

旅行するなら今しかない

開業して30年になります。子育ても終わりました。そろそろワーク・ライフ・バランスを考えて、仕事はほどほどに、自分の人生を充実させることに重心を移しても良いでしょう。

気がつくともう高齢者と呼ばれる年齢になっています。元気に旅行できるのもあと10年くらいです。旅行するなら今、です。

モンゴルへ中部空港から

今年のGWは島根・鳥取に行って来ました。日本国内にも見所はたくさんあります。出雲大社も足立美術館も一度は行きたかった場所です。

夏は立山に行って雄山に登る予定でした。初心者でも登れる3000m級の山に挑戦です。ホテルも予約し装備も準備万端、意気込んでいました。

そこへネパールでご一緒した方からモンゴルに一緒に行かないかとのお誘い。モンゴルへの直行便が就航しているのは成田空港だけですが、特別に中部国際空港からチャーター便が飛ぶというのです。日程は当院のお盆休みとぴったり。ツアー料金もお値打ちです。

立山も魅力的なので迷いましたが、この機会を逃したら次はないと思い、申し込みました。成田発、関空発より中部発のほうが絶対楽ですし。

中部からウランバートルまでは直行便で4時間ちょっとでした。近いですね。

ウランバートルは都会

首都ウランバートルは高層ビルが建ち並ぶ都会です。車が多く、7割以上がトヨタ車で、特にプリウスが突出して多かったです。車が多すぎて渋滞が激しく、歩いたほうが速いなんてこともしばしば。地下鉄が欲しいですね。

モンゴルの人口は340万人で その約半数が首都に集中しています。ウランバートルを一歩出ると、どこまで行っても延々と大草原が続きます。

ウランバートルは”VIVANT”というドラマのロケ地です。特にスフバートル広場は議事堂や官邸が集まった中心地ですが、ドラマの最も重要な場面でたびたび使われました。

ウランバートル駅や鉄道車両は「愛の不時着」という韓国ドラマに北朝鮮の駅という設定で登場します。家内はこのドラマが好きで何度も見たので、駅を訪ね鉄道に乗れて喜んでいました。この鉄道はモスクワや北京と線路がつながっています。内部は「愛の不時着」とは違いました。内部は別の場所で撮ったのかも知れませんね。

ゲルに泊まる

私たちはゲルという遊牧民が暮らす伝統的な丸いテントに2泊しました。ツーリストキャンプといって、ゲル自体はほぼ伝統的な構造ですが、トイレ・シャワー棟やレストラン棟が敷地内に建っていて、文化的な生活が送れます。

ゲル内部は結構広くて、高さもあり、ベッドが3台置いてありました。中央には薪ストーブと煙突が設置してあり、電灯と電気のコンセントも付いていました。住居として十分使えます。

8月は夏で昼間は30℃くらいになりますが、夜雨が降った日に気温が急降下。少年が2人ゲルに来て(児童労働?)、薪ストーブを焚いてくれました。ただ、薪ストーブは時間がたつと消えてしまいます。たくさん薪をくべても火力が強くなるだけで燃え尽きる時間は同じです。寝ないで番をするわけにもいきません。

幸い、日本からダウンのシュラフを持参していたので助かりました。まさか使うことはあるまいとたかをくくっていたのですが、念には念を入れて緊急事態に備えるべきですね、やっぱり。

後で実際に住んでいる遊牧民のゲルを訪問しました。ゲルの外に大きなソーラーパネルが2つ設置してあって、遊牧民の生活にも確実に文明が押し寄せていることを感じました。

乗馬体験や鷹匠のポーズ

モンゴルの大草原で乗馬体験をしました。気持ちよかったです。鷹を腕に乗せて写真を撮りました。鷹は7kgもあって重かったです。安定した状態では鷹が安心して羽を閉じてしまうので、不安定に動かすと羽を広げてカッコいい写真が撮れるのだそうです。腕が疲れました。

モンゴル武術(相撲・馬術・弓術)のショーみたいなものもありました。モンゴル相撲の力士と一緒に写真を撮りました。

私はこういう体験が一番面白かったですね。寺院や博物館の観光は、貴重な文物かも知れませんが記憶に残りません。

バスがまさかのスタック

旅行中、バスが道路を塞ぐような形でスタックして動けなくなりました。どうもUターンしようとしたらしいのですが、道路脇に排水用の溝があり、溝の上に駆動輪の後部タイヤが浮いてしまい、空転して前にも後ろにも動かせないのです。乗客全員降りて、タイヤの下に石や毛布を置いたり、バスのお尻部分を傘で掘ったり、みんなでバスを押したりしましたが、どうにも動きません。

日本なら報道ヘリコプターが飛んできそうな事態ですが、道路をバスが塞いでいても通行する車は大して驚かずにバスを迂回して草原の中を走って通過します。このくらい日常茶飯事なのかも。

結局、救援のバスがやって来て、昼食場所のアサランド(朝青龍の経営)に向かいました。バスは何とか動いたのですが、この事件の後で同じバスに乗るのは正直なところ少々不安でした。忘れられない旅の思い出です。

 

9月中旬には2泊4日でウズベキスタンに行ってきました。この旅行の話は次の機会に。

 

(2024.9)