院長のつぶやき 全焦点ハイテク生活メガネって・・ 2015年3月16日
今日の日経夕刊の1面に載った広告を見てずっこけた。
大學眼鏡研究所の全焦点ハイテク生活メガネなる商品。
「遠くから手元まで、手元から遠くまで、楽々見える」
「これは遠近両用とは違う」
「ハツラツ青春蘇るオドロキの感動を再び!」
「画期的システムを構築」
「中高年メガネ革命!」
「21世紀理想のメガネ」
そんなうまい話は聞いたことがない。
そんな素晴らしい発明なら、眼科医が真っ先に飛びつく。
これは怪しい。胡散臭い。
ちょっと調べてみた。
この店はどんなメガネを売っているのかわざと曖昧にしている。
だから、宣伝文句だけでは仕様は不明だ。
だが、この店でメガネを買った人がブログを書いたりしている。
それを読んでの結論。
この店で売っているのは、要するに累進焦点メガネだ。
累進焦点はいろいろな設計が可能で、少し工夫してみました、程度の話。
特別に大々的に宣伝する価値などない。
どの設計もそれぞれ一長一短で、全てを満足させる設計などありえない。
「遠近両用とは違う」というのは誤解を招く表現だ。
たぶん、遠近と中近の中間くらいを狙ったメガネだろう。
「遠用部を広めにとって常用できるようにした中近」だと予想する。
そういうコンセプトはよくあるもので、何のオリジナリティもない。
私もそういうメガネをかけている。
誇大広告と断じて差し支えないと思う。
広告にだまされない賢い消費者でありたい。
うまい話には裏がある。
(2015. 3.16)