川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやきトランプ新大統領は嫌い

傲慢で、偉そうな態度。
声が大きい方が勝つという他人迷惑な信念。
他人の批判を封じ込めて、恫喝する。
平気で嘘をつく
黒を白と言いくるめようとする
論理で言い負かされても、負けたと認めず、
こわもてで強引に主張を通す

こういう輩はいろいろな世界にいる。
世渡り上手ではあるのだろう。
押しの強さで成功を手にすることも多いのだろう。

だが、私は絶対にこういう人間とは付き合いたくない。
生理的に嫌悪感を催す。

それにしても、トランプを非難していた人たちが、
彼が大統領になった途端、すり寄ろうとするのはいかがなものか。
軟弱な融和的態度が、怪物を育て、のさばらせることにつながる。
それは歴史の教訓だ。

「暴論を吐いていても、現実に向き合えば修正するさ」
そう、楽観的に考える人もいる。
そうだろうか?
甘すぎるのではないか?
人間って、一番基本的なものの考え方は、なかなか変われない。
しばらくは飾っていても、いずれ本性が現れるとみている。

(2017. 1.25)

院長のつぶやき受動喫煙対策強化を支持する

厚生労働省は飲食店やホテルなどの建物内を全面禁煙とする案を示している。
これに対し、飲食店などの業界団体が1/12に大規模な反対集会を開いたという。

私は全面禁煙に大賛成だ。
タバコの害は、十分に証明された。
タバコは、驚くほど多くの病気に関係している。
タバコは、医療費の膨張させている最大の要因だと言われている。

喫煙は自分だけでなく、他人の健康を損なう行為であることもはっきりした。
迷惑行為というより傷害行為と考えたほうが良い。
「喫煙者が公共の空間でたばこを吸う権利」なんて認めるわけにはいかない。

例外も作らないほうが良い。
中小業者は対応が困難などというが、実際に規制が始まってはじめて、
みんなが真剣に対応を考え出すはずだ。
きわめてコンパクトな喫煙室とか、煙の出ない代替タバコとか、手はある。
必要は発明の母なのだから。
全面禁煙直後は困っても、3年もすればすべて落ち着くとみている。

「客が減る」というけれど、本当だろうか?
A店では喫煙でき、B店ではできないなら、A店に客が流れるのはわかる。
でも、すべての店で条件が同じなら、それほど影響は出ないはず。
自宅に引きこもって店に行かなくなる? そんなことはない。
飛行機だって、新幹線だって、全面禁煙にしても利用者は減っていない。
店に入る前に屋外で吸うか、専用の喫煙室で吸えば済むことだ。

そもそも、先進国と呼ばれる国のほとんどは既に屋内全面禁煙だ。
喫煙がこんなに野放しになっている国は日本くらいだ。
恥ずかしいことだと思う。

受動喫煙対策強化は正しい政策で、ぜひ勧めていくべきだ。
一部の業界の圧力に屈して、骨抜きにしてしまうようなことは、
なんとしてでも避けたいものだ。

(2017. 1.13)

院長のつぶやきネットの情報を信じるな

インターネットには膨大な情報があふれている。
その中にはもちろん有用な情報も含まれている。
その一方で、きわめていい加減な情報も多い。
さらに、意図して流された悪意のある偽情報も最近急増している。
分野によっては8割、9割が信用できない情報のこともある。

医療情報は関心が高いせいか、非常に多い。
多くの人が、医療機関での説明に満足せず、ネットで調べる。

きちんと専門家が正確を期して記述したサイトはある。
しかし、正確を期すほど、専門的になりすぎてわかりづらくなる。
「病状によって違うから医師とよく相談して下さい」が多くなる。
端的に結論を知りたいのに、肝腎のことが書いていないと感じる。
患者さんはさらにどこかに知りたいことが書いていないかと調べ続ける。

そのうちにこんなサイトに出会う。
「必ず治る」「今までの治療法は間違っている」「本当は〇〇が原因」
「驚くべき画期的な治療を発見した」

回りくどくなく、断定的に書かれている。自信たっぷりに見える。
従来の治療法を批判しているので、一歩先を行く治療をしているように見える。

さらに、同じ情報が加工されて繰り返し流されている。
だから、検索を続けると、ほぼ同一の内容に何度も遭遇する。
何度も同じ情報に接すると、信憑性が高いと錯覚する。

一般の人が医療情報サイトの真偽を見分けるのは至難の業だ。
しかも、相手は最初からだましに来ているのだから、なおさらだ。
9割は正しいことを書いて、1割の偽情報を混ぜることもよく行われる。
専門家でないと、どこが誤りが言い当てるのは困難だ。

WELQという医療情報サイトが最近閉鎖された。
あまりにも誤りが多いと多数の指摘を受けていた。
外部のライターが記事を書いていたが、実は専門家はいなかったらしい。
普通の主婦などが、安い原稿料で、執筆を請け負っていたという。
当然、ネットの情報を無断引用し、一部無断で改変していた。
専門知識がなければ、ネット情報の取捨選択だって無理だと思う。
さすがに騒ぎになって、閉鎖に追い込まれたようだ。

規模が小さいために大騒ぎにならないだけで似たようなサイトは多いのだという。

対策は「最初から疑ってかかれ」「素直に信じるな」だ。
自信たっぷりに「必ず治る」と断定する御仁はたいてい詐欺師だ。
嘘八百が並べてあると考えていてちょうど良いくらいだ。

(2016.12.05)

院長のつぶやき許してはいけない発言

私は、基本的にノンポリである。
政治の世界に首を突っ込もうとは思わない。
でも、今回はさすがにちょっと世の中がおかしくなっていると感じた。
こういうときは、やっぱり声を上げて正論を言っておくべきだ。

「しかし」という接続詞がある。
2つの事柄を「しかし」で結んでみる。

A:T氏は性格が悪い。しかし金持ちだ。
B:T氏は金持ちだ。しかし性格が悪い。

Aは肯定的な評価、Bは否定的な評価になる。
同じ事実を並べただけなのに結論は正反対だ。

似たようなことが現実の人の評価にもしばしば起こる。

さんざん嫌がらせを受けてきたのに、最後に親切にされると
「あ、この人って意外にいい人なんだ」と感じる。
期待値が低い分、最後の親切には意外性があり、高評価へと逆転する。
(余談だが『自己啓発セミナー』での洗脳によくこの手法が使われる)

逆に、親友として付き合ってきたのに、最後に何かで喧嘩すると
「あんなにひどい人間だとは思わなかった。今までだまされていた」
期待値が高い分、喧嘩は裏切りと感じられ、低評価へと逆転する。

トランプ氏についても、今同じメカニズムが働いている。
大統領に当選後、まともな言動を始めたので評価が上がっている。

かつて彼を批判していた人も「勝てば官軍」で勝ち馬に乗ろうとする。
たちまちトランプ詣でが始まっている。
世界中の首脳が彼と仲良くしようとする。

しかし、・・・

それで、トランプ氏の過去の言動を水に流してしまって良いのだろうか?

彼は選挙運動の間にたくさんの嘘をついた。
明らかに、嘘と知りながら、確信犯的に嘘をついた。
オバマ大統領は米国生まれでないとか、失業率が45%だとか・・
嘘はあまりにも多すぎて、列挙するのも大変だ。

女性蔑視発言もあった。言い逃れできなくなっても、自分を正当化した。
イスラム教への差別発言もあった。

発言は辻褄が合わず、実現不可能な政策を並べ立てた。
1つ1つはどこまで本気で言っているのかわからない。
少なくとも、自分の言動に責任を持つ気がないことは明かだ。

選挙期間中の発言をあまり気にする必要がない、という人もいる。
「大統領になったら結構まともな政策を実行するよ、きっと」と。

そうだろうか?
選挙期間中の発言は公人としての発言だ。
発言には責任を取ってもらわなくてはならない。
実現できなければ公約違反だろう。
選挙運動中の発言には、普段以上に責任を伴うはずだ。
大統領選勝利は免罪符にはならない。責任を追及されるべきだ。

努力して実現できない公約が少しあっても仕方ないだろうが、
目玉にしてきた公約がいくつも実現できないなら、
大統領になるために嘘をついたわけで、辞任や弾劾に値する。

もし、選挙で嘘をついたことを許せば、今後はこれが前例になる。
候補者が全員嘘を並べ立てて争う選挙戦など、想像したくもない。

選挙で勝ちさえすればよいという考えは間違っていると思う。
今の選挙は、非民主的団体の勢力拡張にも利用されやすい制度だ。
「嘘を信じ込ませて投票させる」ということが可能だから。

民主主義のために、嘘を許してはいけない。
嘘つきは、指導者としてふさわしくない。

言いたいことは言った。おまけ。

民進党が「TPP反対はトランプ氏に失礼」と主張したらしい。
さすがにあきれた。

山本農水相の失言とトランプ氏の放言のどちらが問題か。
前者は不用意なだけでどうでもよいことだと思う。
審議に抵抗する口実を探していた野党が騒いでいるだけと感じる。
一方、後者は民主主義の根幹に関わる。
トランプ氏の嘘や放言をそのまま認めてしまうなら、驚きだ。

党利党略でしか動けないのは情けない限りだと思う。

(2016. 11.12)

院長のつぶやき「お申し出下さい」は誤用?

待合室に「〇〇の方はお申し出下さい」と掲示を出したところ、ある人から
「この言い方はよく聞くけど誤用ではないか」と指摘を受けた。
「申す」という謙譲語と「お〇〇下さい」という尊敬表現が混用されているというのだ。
このことを知り合いに話すと、実は自分も前から違和感を感じていたという人が多かった。

結論から言うと、「お申し出下さい」は正しい言い方で誤用ではない。

「父がよろしくと申しておりました」「A氏に〇〇と申し上げた」は謙譲語。
学校で 「申す」=「言う」の謙譲語 と教えられ、脳裏に刻み込まれる。
「申された」が誤った敬語表現だということもしばしば強調される。
そのせいで「お申し出下さい」も誤用だと思う人が多いようなのだ。

「申す」は確かに謙譲語として使われる。しかし、謙譲語ではない場合も多い。
「申し込む」「申し立てる」「申し出る」「申し渡す」「申し合わせる」
これらに謙譲の意味は全くない。漢字熟語の「申告」「申請」等も謙譲語ではない。

したがって、「申し出る」を尊敬表現にした「お申し出下さい」は正しい尊敬語。
同じ構成の「お申し込み下さい」なら違和感を感じない人が多いのではないだろうか。

ただ、そうは言っても、この言い方に違和感を感じる人がいるのも事実。
誤用ではないのだが、そのことをいちいち説明するわけにもいかない。

そこで、言い換えが可能な場合にはこの表現を避けることにした。
川本眼科の掲示は「お申し出下さい」→「お知らせ下さい」になった。

—-

以下余談。
「変わりない」を尊敬表現にすると「お変わりありません」
正しいのだが、下手すると「(ご飯の)おかわりありません」に聞こえる。

囲碁では「握り」という方法で先攻後攻を決める。
対局前に係が「お握り下さい」と声をかける。言葉としては正しい。
だが、これも下手すると「(弁当の)おにぎり下さい」に聞こえる。
NHKの囲碁番組ではこれを避けるため「握って下さい」にしている。

敬語は何かと難しい。

(2016.9.28)

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