院長のつぶやき外来に置く新聞を日経+読売に変更
外来には新聞2紙を置いている。
しばらく前に朝日新聞から日本経済新聞に替えた。
今月から中日新聞から読売新聞に替える。
今までの中日新聞は名古屋では圧倒的なシェアを誇る。
チラシが必要ならチラシが一番多いのは中日新聞。
中日ドラゴンズのファンなら情報が多いのは中日新聞。
ただ、別にチラシは要らないし、ドラゴンズファンでもない。
耐えられなくなってきたのは「説教くささ」と「上から目線」
新聞それぞれが政治的立場を持つことは許される、と思う。
社説で主張を展開し、自説を論じるのはかまわない
もともと中日新聞がリベラルで左寄りなのは承知している。。
でも、編集権の名の下に、イメージ操作を加えるような新聞は信用できない。
例えば、
気にくわない政治家の言動にマイナス評価の修辞を紛れ込ませる。
対立する主張があるのに、一方の意見だけを大きく取り上げる。
自社の主張に都合の良いインタビューは載せ、都合が悪いと載せない。
対立する意見を持った相手はファシストと決めつけるような危うさ。
原則として一般記事は淡々と事実を伝えるべきだと思う。
特に、新聞の主義主張を伝えるためのキャンペーン記事はうんざりする。
他社は報道しないような記事を、連日一面に連載するのはどうかと思う。
独りよがりに読者を「啓蒙」なんてして欲しくない。
読売にもきっと問題はあるだろう。
もし目に余るようなら、また変更するしかあるまい。
(2015. 6.3)
院長のつぶやき原発と「想定外」
原発に関する議論は、地震や津波のことばかりだ。
再稼働差し止め裁判の論点もそこだった。
福島原発で露呈したのは、地震や津波に対する想定が甘すぎたということだった。
だから、そこに議論が集中することは理解できる。
そして、巨費を投じて対策をした結果、ある程度安全性が高まったことは認める。
ただ、実は本当に怖いのは自然災害ではないと私は思っている。
一番怖いのは人間だ。
例えば、運転員が原発を道連れに自殺を図ったらどんな事態が起こるか?
テロ対策のために外部からの侵入は困難になっていると推察される。
だから、一緒に当直している数人を殺すか自由を奪えば、邪魔は入らない。
これはアルプスで旅客機を故意に墜落させた副操縦士と同じ構図である。
外部電源をすべて遮断すれば原発は暴走し、爆発する。爆薬を持ち込む必要もない。
いくら格納容器が丈夫に作ってあっても、核燃料のエネルギーには敵わない。
原発1基が吹き飛べば、環境に放出される放射性物質の量は想像を絶する。
半径250kmほどが汚染されて「帰宅困難区域」になると予想される。
もしも浜岡原発でそういうことが起きたら、東京も名古屋も住めなくなる。
放射能の問題さえなければ、どんな大災害でも復興はできる。
例えば都市の中のガスタンクが大爆発すれば大惨事だろう。
それでも、時間が経てばいつか復興はできる。
しかし、放射能で汚染されると長期間立ち入りができず、復興は不可能だ。
つまり、浜岡原発の例で言えば、日本そのものが滅ぶということだ。
原子力規制委員会はこういう事態を想定してはいない。
上に挙げたシナリオは完全に「想定外」のはずだ。
想定外だから、対策は何もない。無防備だということは想像に難くない。
想定していないことのリスクは全く存在しないかのように扱われるのだ。
別の「想定外」を考えてみよう。
燃料を満載した大型ジェット機が原発に突っ込む・・9.11のように。
飛行機がたまたま原発に墜落する可能性は確かに低いだろう。
しかし、意図的に操縦されたら、お手上げだ。
そして、原発は爆発し、半径250kmほどが放射能で汚染される・・・
もちろん、そういう事態が起きる可能性は低い。
でも、歴史上、「想定外」の事態はいくらでも起きてきた。
狂った確信犯の脅威を甘く見てはいけない。
原発は要するにただの電源にしか過ぎない。
日本が滅ぶほどのリスクを甘受するのは馬鹿げている、と私は思う。
(2015. 4.30)
院長のつぶやき迷宮カフェ ~骨髄バンク普及映画
「迷宮カフェ」は骨髄バンクを広く世に知ってもらうために作られた映画。
白血病で次女をなくした黒岩由香さんが企画を立てた。
映画ができあがるまでには相当の紆余曲折があって大変だったと聞く。
川本眼科でも、趣旨に賛同して寄付をした。
(名目は寄付だったか、会費だったか、出資だったか忘れた)
エンドロールには川本眼科の名前が入っている!
名古屋で上映されるというので本日見に行った。
伏見ミリオン座といういわゆる名画座。
http://movie.walkerplus.com/th429/sc746203.html
地下鉄伏見駅6番出口を出てすぐの路地に入って徒歩1分。
上質なマイナー映画に上映の場を提供している。
逆に、こういう映画館で上映される映画はたいてい赤字だ。
今回は多くの医療機関や各種企業が協力したが、普通はこうはいかない。
残念ながら、日曜だというのに座席はガラガラだった。
1日2回だけの上映で、しかも上映が決まっているのは1週間だけ。
客の入りが悪ければ1週間で打ち切りになる模様。
なかなかの佳作なのにもったいない。
将来DVDになれば人の目に触れる機会が増えると思う。
費用がかかることなので、実現は微妙。
でも、DVDになれば、寄付はしなかった人でも買ってくれそうな気がする。
この1週間をのがすと、見るチャンスがないかも知れない。
心ある人はぜひご覧下さい。
(2015. 3.22)
院長のつぶやき全焦点ハイテク生活メガネって・・
今日の日経夕刊の1面に載った広告を見てずっこけた。
大學眼鏡研究所の全焦点ハイテク生活メガネなる商品。
「遠くから手元まで、手元から遠くまで、楽々見える」
「これは遠近両用とは違う」
「ハツラツ青春蘇るオドロキの感動を再び!」
「画期的システムを構築」
「中高年メガネ革命!」
「21世紀理想のメガネ」
そんなうまい話は聞いたことがない。
そんな素晴らしい発明なら、眼科医が真っ先に飛びつく。
これは怪しい。胡散臭い。
ちょっと調べてみた。
この店はどんなメガネを売っているのかわざと曖昧にしている。
だから、宣伝文句だけでは仕様は不明だ。
だが、この店でメガネを買った人がブログを書いたりしている。
それを読んでの結論。
この店で売っているのは、要するに累進焦点メガネだ。
累進焦点はいろいろな設計が可能で、少し工夫してみました、程度の話。
特別に大々的に宣伝する価値などない。
どの設計もそれぞれ一長一短で、全てを満足させる設計などありえない。
「遠近両用とは違う」というのは誤解を招く表現だ。
たぶん、遠近と中近の中間くらいを狙ったメガネだろう。
「遠用部を広めにとって常用できるようにした中近」だと予想する。
そういうコンセプトはよくあるもので、何のオリジナリティもない。
私もそういうメガネをかけている。
誇大広告と断じて差し支えないと思う。
広告にだまされない賢い消費者でありたい。
うまい話には裏がある。
(2015. 3.16)
院長のつぶやきカラーコンタクトはやっぱり危ない
眼科医はカラーコンタクトが嫌いだ。
普通のコンタクトに比べてトラブルの発生件数が段違いに多いから。
トラブルが多い理由は3つある。
1.着色しやすいという理由で酸素透過性の低い素材が使われていること。
瞳を大きく見せるために直径を大きくしてあるのでなおさら酸素を通しにくい。
2.色素が外に露出して角膜や結膜に悪影響を与えること。
サンドイッチ構造で内部に封じ込めてあれば安全だと言われていたが、
実はそういうコンタクトでも危険性はあるらしい。、
色素が偏って存在していることが多く、簡単に色素が露出してしまうというのだ。
3.ユーザーが危険性を認識していなくて間違ったケアをすること。
カラーコンタクト使用者の多くは正しいケアを指導されていない。
友達に教えてもらって自己流でケアをする。危ない!
大手メーカーのコンタクトでも完全に安全とは言えないらしい。
今のカラーコンタクトの流行はちょっと異常だ。
カラーコンタクトで角膜潰瘍になったのでは割に合わない。
普通の透明なコンタクトの使用をお勧めする。
(82015.03.10)