院長のつぶやきコート
冬になっても、私はコートを着ないことが多い。
コートを着るのが面倒くさい。
そして、多くの場合は邪魔だと思っている。
今日は製薬会社主催の眼科講演会に家内と出かけた。
家内は防寒完全武装。モコモコして丸い。
私はワイシャツの上に薄いチョッキ、上着だけ。
チョッキは、暑ければカバンの中に放り込んでおける。
邪魔にならない。
自宅から地下鉄の駅まではすぐだ。不動産屋の表示なら徒歩1分。
そこからは地下鉄でホテル・マリオットアソシアへ。
屋外に出ることがなく、暖房が効いている。寒くない。
地下鉄の車内でコートを着ていたら、暑いくらいだ。
会場に着いたら、もちろん暖房で温かく、コートは要らない。
クロークに預けるのも手間がかかるし並ばなければならない。
座席に置くのも邪魔だ。
その後の情報交換会でも、コートは厄介者である。
正直、「コートなんて着てこないほうがよかった」
こういう経験を重ねて、最近はよほど寒い日しかコートを着ない。
しかし、冬、コートを着ないのは少数派のようだ。
家内は「貧乏でコートが着られないみたいに見えるよ」と言う。
そうかなあ。惨めったらしいかなあ。
ま、いいや。他人の目なんか気にしないことにしよう。
(2015. 1.10)
院長のつぶやき年賀状のやりとり
新年あけましておめでとうございます。
今年もたくさんの年賀状をいただいた。
長い間ご無沙汰している方も多い。
賀状で近況を知るのは年の初めの楽しみである。
ただ、賀状のやりとりは結構手間がかかる。
年賀状をやめたいという声を聞くことがある。
疎遠になっているのに、惰性で続いている場合もある。
多くの人が、前年に賀状をいただいた相手に出す。
もうやめてもいいかな、と思っていても賀状をもらえば返事は出す。
そうすると、その実績があるから、次の年は最初から賀状を出す。
相手は、賀状をもらうから返事を出す・・・
結局、永久にやりとりが続くということになる。
そういう相手が多いと、年賀状の枚数も年々増える。
多忙な人ほど、年賀状の枚数を減らしたいのに、ままならない。
パソコンで宛名を印刷するようになった。
一度入力してしまえば、宛名書きの苦労はない。
疎遠な相手にも出すようになった原因の1つだろう。
年賀状の枚数を減らすにはどうするか。
最初から出すのはやめて、返事だけ出すという手もある。
それなら、義理だけの年賀状はなるべく減らせる。
ただ、年末年始に旅行をすると、返事が相当に遅くなる。
仕事始の忙しいときに年賀状の処理をするのも大変だ。
結局、やっぱり賀状が来そうな相手には先に送るのが無難だ。
年賀状の中で、「今年で最後に」と提案するのは一策だ。
ただ、縁切りを呼びかけているようにも感じられ、気が進まない。
思い切って返事を出さない手もありそうだ。
失礼なヤツだと思われるのも嫌だが、言い訳は考えられる。
多忙で返信できなかったとか、旅行していたとか・・
たぶん、それで惰性のやりとりは中断するだろう。
相手も賀状のやりとりをやめたがっているなら、問題ないだろう。
今年は何人かにはこの手を使うことにした。
患者さんからも年賀状をいただく。
昨年まで返事を出していたのだが、今年からやめた。
これも、返事を出すと、かえって翌年もやりとりが続く。
1人の医師が大勢の患者さんを診ているわけで、
正直なところ、すべてに対応しきれない。
事情をご賢察賜りたい。
(2015. 1.2)
院長のつぶやき衆議院選挙の結果
総選挙の結果はもう旧聞に属するかも知れない。
ただ、時間が経ったほうが冷静に分析できるという利点もある。
衆議院選挙では医師会からの働きかけはほとんどなかった。
自民党の候補と政策協定を結んだことが伝えられただけだ。
ポスターを貼ってくれという依頼もなかった。
急だったせいもあるのだろうが、とても静かな選挙だった。
参議院全国区には医師会候補が出馬する。
衆議院の場合は医師出身はかなりいるが医師会候補はいない。
だから温度差がある。
医師が特定の候補への投票を強く依頼することも難しい。
職員にも、患者さんにも、医師の政治的影響力は少ない。
もちろん、院長が熱心に働きかければ違うのかも知れない。
それは、医療機関によって違うだろうし、地域差もあるだろう。
私は、職員の政治的信条には関わらないことにしている。
個人的には、基本的に政治的安定を望んでいる。
だから、民主党が凋落し、野党が集合離散を繰り返す中、
自民党以外に選択肢はなかったと思う。
長期政権は腐敗しやすいと歴史は教えてくれるが、
それでも、不安定な政権が短期間でコロコロ変わるよりましだ。
選挙は国民の義務だと思ってなるべく行くことにしている。
ただ、棄権する人の気持ちはよくわかる。
特定の政治問題に関心があっても、
今の選挙制度では自分の意思を示すことはほとんど不可能だ。
例えば、原発反対で、これが最大の関心事だとしよう。
しかし、選挙で原発が争点にならなかったら・・
原発反対を提唱する候補者が自分の選挙区にいなかったら・・
選挙があっても、意思表示はできないことになる。
原発の代わりに、秘密保護法でも、TPPでも、同じことだ。
民意をきちんと反映させるシステムになっていない。
私は今の政治情勢では自民党が政権を担当するしかないと思うが、
自民党の政策をすべて無条件で支持するわけではない。
選挙制度だけで民意を最大限反映させようと思えば比例代表制だ。
しかし、小党に分裂しやすく、政治が安定しない欠点がある。
どんな連立を組むかという政治ゲームになりやすい。
政治の安定のためには小選挙区制のほうが優れている。
直接民主制を部分的に導入することが解決策になると信ずる。
今までは、人口が増えると、代議員制しか方法がなかった。
インターネットの発達で、事情は変わりつつある。
電子投票を利用すれば、直接民主制は十分な現実味を帯びてくる。
課題は不正防止だ。電子投票は不正に脆弱だ。
不正を抑止するには、匿名ではなく、記名式が望ましい。
後で票を確認し不正を暴くことができるようにする必要がある。
記名式なら、サンプル調査により不正を発見できる。
それに、記名式なら各自が自分の投票に責任を持つだろう。
匿名だといかに無責任に陥りやすいかは、
2ちゃんねるなどの掲示板を見れば明白だ。
民意をきちんと政治に反映させる何らかの手段を考え出さないと、
だんだんと不満が鬱積して、いつか爆発しそうな気がする。
(2014.12.31)
院長のつぶやきコンサート
子供の受験が終わって、少し時間の余裕ができた。
それで、今年は数十年ぶりにコンサートに出かけてみた。
1つは東海テレビのスーパークラシックコンサート。
愛知県芸術劇場で1年間7回の講演。
しかもいつも同じ席で聴ける。
去年は知り合いの優先予約枠を利用させていただいた。
実際にコンサートに出かけた感想。
曲や演奏家は満足している。
小澤征爾とかランランとか辻井伸行とか。
当然好き嫌いはあるが、よく知った好きな曲はやっぱり良い。
問題は演奏開始時間。18:45が多いが、これはきつい。
外来が18時までかかるのは普通。もっと遅くなることもある。
だいたい、1日の終わりには正直疲れ切っている。
それから、メシもろくすっぽ食べずに急いで会場に駆けつける。
綱渡りだし、身体にこたえる。
終了間際に急患が来院したら、行けなくなってしまうし。
来年は優先予約の権利がある。12/13が受付日だが、来年分は諦めた。
ちょっと無理があることがよくわかった。
先週はそれとは別にサラ・ブライトマンのコンサートに行った。
最初に彼女の歌に出会ったのは20歳代だったと思う。
それから30年近く現役なのだから大したものだ。
CDやDVDも何枚も持っていて、楽しみにしていた。
曲が始まってまもなく、家内が「口パクだ」と言い出した。
えっ? 世紀の歌姫にそれはないだろうと思ったが・・
そう思って聴くと確かに違和感がある。
歌が安定しすぎている。指揮者がなぜヘッドホンを付けている?
家内はお腹の動きがないという。そうかも知れない。
うーん。私は確証を得られなかったが、家内は間違いないと言う。
AKBなら歌に期待していないので、口パクでも仕方ない。
でも、まさか、サラ・ブライトマンが??
ショーだと割り切れば良いのかも知れないが。
今年54歳。確かにあれだけの高音を出せるほうが不思議だ。
オペラ座の怪人の最高音部なんて人間業じゃない感じだし。
あれを毎回安定して歌うのは至難の業だろう。
録音ならいくらでも修正できるがライブは一発勝負だから。
一時はすごく太ってしまい、それから痩せて、今回はまたかなり太め。
顔も、いくら化粧をしても衰えは隠せない。
オペラグラスでアップにして見るとなおさら感じる。
期待していた分、がっかりしてしまった。
S席とは名ばかりだったし。天井に近くて端のほう。
1人1万5千円も出す価値はなかったというのが結論。
サラのコンサートがあっても、もう行かない。
(2014. 12.07)
院長のつぶやき増税かインフレか
年金・医療・介護などの社会保障費は急速に膨張している。
原因は高齢化で、どんどん支出は増える。避けようがない。
消費税率を最終的に30%まで上げないと社会保障費を賄えないと言われている。
今までは国債を大量発行して収入が少ない分を穴埋めしてきた。
しかしこれ以上国債を発行すると信用不安を招き、大変な事態になりかねない。
ただ、消費税を8%から10%にするだけでも大騒ぎが起こる。
増税の必要性はみんな理解していても、増税を主張した政党は必ず負ける。
だから、選挙になると、みんなが消費税には反対と唱える。
増税反対は、有権者の耳に心地よい魔法の呪文だ。
政治的に、増税はきわめて困難なのだ。
10%まではこぎつけても、それ以上にはできない可能性が高い。
増税しないで、財政赤字を解消する方法はあるのか?
増税できなければ、最終的には禁じ手と呼ばれる日銀引き受けしかなさそうだ。
今の「異次元金融緩和」は結局最後は日銀引き受けに繋がる道だと思う。
そしてこの道を進めば、必ずインフレがやってくる。
それも、半端じゃないハイパーインフレが。
膨れあがった財政赤字は、ハイパーインフレで魔法のように解決する。
借金が何分の1になったりする。政府には都合が良い。
インフレ政策は、増税と違い、政治的にはリスクが少ない。
だから、この予想が現実になる可能性は高いと思っている。
インフレは、実質賃金の目減りであり、増税と同じだ。
低所得者には消費税よりも過酷な負担になると予想される。
例えば年金生活者の打撃は大きい。
増税に反対して結局インフレになるのは、自分の首を絞めるようなものだ。
愚かなのだが、でもたぶんそうなる。
インフレへの対策を今から始めなければなるまい。
現金は目減りする。現金はインフレの直撃を受ける。
何か買えばよいわけだが、何を買えばよいかが難しい。
買ってすぐ価値が下がるものがほとんどだ。
マンションだって車だって、何十年も価値を保てない。
必要なものは買えばよいが、欲しくもないものを買うのは馬鹿げている。
土地とか金とか株などの有価証券に人気が集まりそうだ。
ただ、どれもリスクが高い。価格が変動しやすい。
何か事件が起きれば暴落するかも知れない。会社の倒産とか。
自分自身への投資は、インフレ対策になりうる。
若い人なら、きちんと教育を受けること、資格を取ること。
インフレになっても稼げるようスキルを磨くこと。
技能があれば、どんな世界でも食べていける。
私なら、医師として勉強を怠らず最先端の知識を身につけることか。
事業を興すのも1つの手だ。
ものを売る仕事なら、インフレに応じて値上げができる。
アパート経営なら、インフレに応じて家賃を上げられる。
ただ、そのためには才覚と資本が必要だが。
本当にハイパーインフレが来るなら、早めに対策を取るべきだ。
もちろん、そんな悪夢のような予想は外れるのが一番望ましい。
(2014. 12.2)