院長のつぶやきスタッドレス
スタッドレスタイヤを履くことにした。
名古屋に住んでいると雪はほとんど降らない。
それでも年に1~2回は雪に見舞われる。
それに、遠出をすると予想外の雪に遭遇する恐れがある。
先日、休暇村富士に出かけたときは心配だった。
一応、オートソックという布製滑り止めは積んでいる。
しかし、雪が降ったときに装着するのも面倒だ。
装着に慣れていないだけに心配でもある。
やっぱり、スタッドレスタイヤのほうが安心だ。
レヴォーグは四輪駆動だから、雪道には比較的強い。
交換後のノーマルタイヤの保管も心配だった。
これにはタイヤの保管サービスがあることを知った。
冬シーズンが終わったら、再びノーマルタイヤに戻せる。
次の冬まで今度はスタッドレスを預かってくれる。
これなら何の苦労もなく、全部やっておいてもらえる。
冬、雪が降りそうな所へ出かける計画も合って決心した。
タイヤの安売り店もあるが、結局車のディーラーに頼んだ。
やはり、安心感がある。信用第一でやってくれるだろう。
車を取りに来てくれるのも助かる。忙しいからね。
定期点検とタイヤの交換を同時に済むメリットもある。
でも、値段は高かった。ホイール付とはいえ24万円。
仕方ない。事故を起こすよりましだ。
この冬は、雪が降るのをそれほど心配せずにすみそうだ。
(2017.12.17)
院長のつぶやき広告ブロック
インターネットを使うときに広告が目障りだった。
そこで最近、Adblock Plus というアドオンソフトを使い始めた。
ブラウザー上で作動し、広告を自動的に表示されないようにする。
なかなか快適で、広告を呼び出す無駄な動作がなくなって速い。
メリットばかりで、デメリットは全く感じない。
いや待てよ。
スマホandroidにも載せたのだが、電池の消耗が激しい気がする。
パソコンなら、問題なくお勧め。
ほかにも同じようなソフトが複数ある模様。
どれが良いのかは知らない。他は試していない。
ただ、使用者が最も多いのは Adblock Plus だった。
(2017.12.17)
院長のつぶやき医療通訳
今日は久しぶりの書き込み。
しばらく更新を怠っていた。
筆無精で申し訳ない。
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今日は医療通訳のシンポジウムを聴きに行ってきた。
川本眼科にも、たまに外国人の方がみえる。
英語も得意ではないので、片言でのやり取り。
医療関係の専門用語なら、一応、英語で知っている。
診断名とかは書いてみせる。発音には自信がないからね。
説明も図示が中心。単語を並べてすます。
病名とか、薬の使い方とか、最低限のことは伝えられる。
これでなんとかやってきた。
中国人やブラジル人になると、片言も無理。
たいていは、日本語が話せる知人が付き添ってくる。
付き添いの人に説明をして済ます。
しかし、これではコミュニケーションは不十分だ。
患者さんの不安な気持ちに応えることもできていない。
もし日本人だったら、もっと詳細に説明をする。
当然、疑問や質問にも答える。
外国人は十分な説明を受けることすらままならない。
医療通訳は、この言葉の壁を取り除く。
愛知県では2011年から半官半民で事業が始まった。
なるほど、外国人患者の立場に立てば、通訳は必要だ。
日本語のできる知人ではなく、専門の医療通訳が。
医療通訳が必要という主張はうなづける。
ただ、問題も多い。
医療通訳の派遣には事前の依頼が必要だ。
つまり初診時には頼めない。
再診の予約をして、それに合わせて通訳を派遣してもらう。
眼科の病気だと、頻繁に受診することは少ない。
初診だけで終わってしまうことも多い。
かといって、説明のためだけに再受診させるのも難しい。
費用の問題もある。
1回に数千円の費用。
愛知県では患者と医師が半々で負担するきまり。
患者さんのほうがその負担を承諾してくれるか?
かなり経済状況が厳しい人もいる。
公費で援助してもらえると助かるのだが。
医療通訳を頼んだのに患者が来ないこともありうる。
外国人だとその可能性はかなり高い。
その場合の費用負担はさらに悩ましい。
やはり、医療通訳を依頼するのは限られる。
本人が費用負担を承諾すること。
ある程度重い疾患で、詳しい説明を要すること。
継続して通院が必要なこと。
それでも、今までよりは積極的に依頼しようと思う。
(2017.12.17)
院長のつぶやき網膜色素変性症と難病医療費助成
難病医療費助成制度は、難病を患う人の医療費負担を軽減する制度だ。
治癒する見込みのない難病では、医療費負担が重い。
何年も、何十年も、病医院通いが続き、終わりがない。
この制度では、医療費負担が3割から2割に引き下げられる。
また、所得に応じて、自己負担上限額が設定される。
要するに、医療費を少し安くしますよ、という制度で、無料にはならない。
無料でなくても、安くなるのは、ありがたい。
眼科でこの制度の対象になるのは「網膜色素変性症」が圧倒的に多い。
緑内障、糖尿病網膜症と並び、日本人の3大失明原因の1つになっている。
昔から指定難病として取り扱われてきた。
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難病医療費助成制度は対象となる疾患を増やしてきた。
2015年には110疾患から306疾患まで拡大した。
福祉が充実するのは良いことだ。
だが、対象疾患を増やすのと引き替えに「重症度分類」が導入されていた。
このことはつい最近知った。
今までは、診断が確定すれば助成が受けられた。
これからは、病状が一定以上重症でなければ助成されない。
良いほうの眼で判断することになっているので、
片目が失明寸前で、もう一方の眼にも発症しているような場合でも、
対象外にされてしまうことがある。
最近、当然該当するだろうと思っていた患者さんが、対象外になってしまった。
困ったことに、今まで助成を受けていたのに、
基準の変更が原因で助成が受けられなくなる人もいる。
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人口の高齢化に伴って医療費が膨張していることは知っている。
医療費抑制が必要なことも理解している。
(だからといって厚労省のやり方に全面的に賛成はできないが)
しかし、網膜色素変性症は進行性の病気でだんだん悪化していく。
軽症でも、定期的な通院は必要だし、検査もしなければならない。
重症度分類で助成対象に該当する場合、しない場合を比較しても、
通院回数も、診療に必要な医療費の額にも、大して違いはない。
助成するかしないか差をつける合理的理由は見当たらない。
一生病気と闘わなければならない人が、
指定難病の対象疾患と診断されながら、
一定以上の重症度に達するまで助成を受けられないのは、
かなり過酷な制度設計だと思う。
(2017. 11.12)
院長のつぶやき「異常」「障害」を「多様性」に置き換える弊害
「色覚異常」から「色覚多様性」に用語変更する問題の続き。
「多様性」という言葉は「生物多様性」「人種的多様性」のように使われる。
いろいろな種類があるよ、いろいろなグループがあるよ、という意味だ。
そして、そこにはそれぞれのグループを比較して優劣をつけるという意識はない。
それに対し、「異常」「障害」は「正常」の存在が前提になっている。
そして、「正常」に比べ、困った状態、不自由な状態と扱われている。
言葉自体に優劣の意識が入り込み、差別につながりやすい。
それゆえ言葉を言い換えよう、というわけだ。
しかし、そういう考え方なら、色覚に限らずあらゆる場面で
「異常」「障害」という用語は排除されるべきだということになる。
身体障害は身体多様性に、視覚障害は視覚多様性に、聴覚障害は聴覚多様性に、
それぞれ言い換えるべきだということになる。
実際に、似たような言い換えは歴史をひもとけばいくらでもあった。
もし、それが実現したら何が起こるか。
あら不思議、今までニュートラルな意味合いだった「多様性」という用語に
優劣の意識、不自由な状態という意識が既に芽生えてしまう。
「便所」を「化粧室」と言い換えても、内実が変わらなければ、
「化粧室」にも「臭い」「汚い」というマイナスイメージが付与されるだけだ。
「雪隠」「ご不浄」「お手洗い」など、いくら言い換えても同じである。
今、「トイレ」に悪いイメージが少ないのは言い換えが成功したからではない。
トイレ自体が昔に比べて格段に清潔で快適になったからだ。
色覚の場合はどうか。
人間にはふつう色覚センサーが3種類ある。
3種類とも十分機能している場合が正常3色覚だ。
1種類しか機能していなければ1色覚、
2種類しか機能していなければ2色覚、
3種類のうち働きが悪いセンサーがあれば異常3色覚。
95%の人にはあるセンサーが働いていないわけだ。
当然、色覚を識別する能力は悪い。当然だ。
それを「異常」「障害」と呼ぶのは自然だと思う。
「多様性」と呼ぶのは無理がある。
異常や障害があっても、社会が受け入れる。
障害を気にしなくてよいバリアフリーの社会を目指す。
異常や障害の有無で人間の優劣を判断しない。
そのことで差別しない。
それは当たり前のことだ。
それは、言葉を隠すことでは解決しない。
黒人差別をなくすのは、肌を白く見せることではないはずだ。
かつて米国ではBlackをColoredと言い換えた。
でも、そういうことでは差別は解消しなかった。
むしろ、今黒人はColoredなる用語は拒否していると聞く。
色覚異常への差別や偏見をなくすのは地道な意識改革しかない。
用語の変更は問題を隠そうとする姑息な手段だと私は思う。
追記:「障害」→「障碍」に戻そうとする動きは知っている。
碍の字が当用漢字になれば私もそうする。
ただ、この言葉が差別的というのは言いがかりだと思う。
(2017.10.29)