院長のつぶやき選挙と組織票と浮動票
東京都議選は小池新党圧勝、自民惨敗に終わった。
1人区、2人区で自民が競り負けたケースが多い。
あらためて気づくのは公明党の組織票の強さだ。
上意下達、組織の全員がボスの決めたことに従う集団。
公明票だけでは1人の候補を当選させられなくても、
2人の候補が競り合っているときには、
まとまった票がどちらに流れるかは決定的な意味を持つ。
前回は自民を支えた公明票が今回は都民Fに流れた。
安倍自民党は国政選挙4連勝中だという。
安倍首相が選挙に強いのは公明の力が大きいと思う。
国政でも、公明が離反すれば自民敗北の可能性は高い。
逆に、自公連立が維持されれば大負けはしないのではないか。
上意下達の一枚岩の組織ってあまり好きではない。
組織の内部が民主的と言えるのか疑問だから。
でも、選挙には組織票がものを言う。これが現実。
一方で浮動票にも問題は多い。
直近のニュースに左右され、世間の風に流されがち。
「地味でも大事なことをじっくり考える」ができない。
自分の票が政治を動かすという責任感が希薄。
軽薄でも過激な言動で注目を浴びたほうが選挙に有利で、
真摯で深い思索の結果でも地味なら一顧だにされない。
ほとんどの投票は、そんなものだ。
そう考えると、選挙というシステムそのものが、
国民の最大幸福を実現するのに適しているのかわからない。
少なくとも、今のままでは問題がありそうだ。
(2017. 7.04)
院長のつぶやきバリアフリーは今後コスト重視へ
バニラエアに下半身不随の男性が搭乗しようとした。
同乗者が車いすを担ごうとしたら、規則で認めないと制止された。
結局男性は、タラップを自力で這い上がって搭乗した。
このニュースに、世の中の意見は真っ二つに分かれている。
バニラエアを非難する声と、障害男性をクレーマー扱いする声と。
調べてみると、この男性は一般の障害者とは言えないことが分かる。
「バリアフリー研究所」の代表で、世界各地のバリアフリーを調べている。
もともと航空会社との軋轢を覚悟し、問題提起を意図している人だ。
航空会社を「血も涙もない」と非難するのは問題の本質を見誤っている。
この男性の考え方は、日本の多数意見とはかなり異なる。
日本のバリアフリーは高コストに過ぎ、過剰だというのだ。
障害者を特別視しすぎていると彼は言う。
それよりも「設備がないから乗せない」はダメだと主張する。
専用の設備は要らないとも言う。
完璧を要求しすぎるとかえって障害者が利用できなくなる、と。
私は彼の考え方は正しいし、将来的にはその道しかないとも思う。
同乗者が車いすを担いで乗るのを阻止したのが事の発端らしい。
何か事故があったとき責任が取れないということだろう。
それなら「自分で責任を取り、航空会社に賠償を求めない」という
一筆をかいてもらえばよい話。
這って昇るのも、屈辱的だとかそういう捉え方をする必要はない。
本人が納得しているなら、問題視しなくてよいだろう。
下半身不随ならば、這うことは「歩く」と同じ移動目的の行為だ。
正常人側の色眼鏡で変に感情移入する必要はないのではないか。
バリアフリーは今後できるだけ低コストにしていく必要がある。
エレベータや階段昇降機やホーム柵は確かに有用な設備だ。
でも、それには莫大なお金がかかる。かかりすぎる。
全国津々浦々ありとあらゆる場所に設置するのはもともと無理な話。
赤字になれば、経済に余裕がなくなれば、たちまち頓挫する。
障害者が困っていたら、担いだりおんぶしたりして対応する。
それはお金がかけずに今すぐにでも可能な方法だ。
階段を昇降できる車いすを施設内に1台置いて、移動させて使う。
すべての階段に改修工事を行うより、ずっと現実的だ。
今後作るものにバリアフリーを配慮するのは当然。
でも、既存の施設のバリアフリーは知恵や工夫や親切心で乗り切る。
これが正解だと思う。
(2017. 6.28)
院長のつぶやき境界性パーソナリティ障害
ある女性国会議員の言動が話題になっている。
秘書に対する暴言・暴行がネットで公開された。
この人は「境界性パーソナリティ障害」のようだ。
専門外なので確信は持てないが、私の知る症状と一致する。
東大を出て官僚になって国会議員に転身したくらいだから、
当然社会生活ができないほどの重度の精神障害ではない。
病気と闘いながら努力して、ここまで来た人なんだろう。
それでも、上手く感情をコントロールできないことがある。
傷つきやすく、不安や葛藤やストレスが上手に処理できない。
対人関係に困難を抱えていて、摩擦をおこしやすく、
他人を巻き込んで被害を与えることもある。
ぴったり、あてはまりそうだ。
ネットでは非難ごうごう、炎上状態のようだ。
でも、病気なんだから、倫理的に非難しても仕方ない。
間違いないのは、議員には向いていないということ。
さっさと議員辞職したほうがよい。
議員本人のためだと信ずる。
その上で、これ以上、本人を責めるのはやめよう。
ネットで正義を気取って集団リンチをするのは正しいことではない。
テレビの芸能コーナーで面白おかしく取り上げるのもどうか。
ある意味、いじめみたいなものだと思う。
精神障害には、本人が一番苦しんでいるのだから。
(2017. 6.24)
院長のつぶやき受動喫煙防止を葬った国会議員を断罪する
タバコを吸う人の煙をそばにいる人が吸わされ、健康を損なう。
これを「受動喫煙」という。
受動喫煙による健康被害が深刻なことが近年明白になった。
タバコを吸うその場では、直ちに問題が起こるわけではない。
被害は遅れてやってくる。
慢性気管支炎や肺気腫を引き起こす。
肺がんをはじめとして多様なガンを引き起こす。
本人がこういう病気になるのは自業自得だが、
他人に健康被害を与えることは許されることではない。
喫煙者は、加害者なのだ。
そのことがこの問題を考える出発点となる。
「加害者の権利も認めて、少しくらい許してあげましょう」???
ありえない。
何も悪いことをしていないのに、被害を我慢する必要はない。
だから、世界中で「公共の場では禁煙」は当然視されている。
先進国ではどこでも、レストランでは禁煙である。
日本は先進国の中で受動喫煙対策が最も遅れている。
分煙と称して席を別にすることで対処したりしている。
1つの店の中で仕切りを設けずに分煙しても効果はない。
完全閉鎖空間で排煙設備を完備した喫煙ルームしか手はない。
小規模な飲食業者は反対している。
喫煙者を締め出したら商売にならないという。
実は、他国の経験では、禁煙にしても客は減らなかった。
全部の店が一斉に禁煙にすれば、大丈夫なのだ。
むしろ、予想に反して来店者が増えたというデータもある。
喫煙できる店を敬遠していた非喫煙者が店に来るようになったのだ。
厚労省はこういう潮流をもとに法案をまとめた。
私に言わせれば、喫煙者に甘すぎる内容だが、一歩前進だと思っていた。
ところが、自民党を中心とする国会議員はこれに反対する。
飲食業者の反対を受けて(おそらくは献金も受けて)
厚労省案に反対し、規制を骨抜きにしようと図った。
そして、結局、厚労省は今国会で法案を通すことを断念した。
受動喫煙防止は国会議員の抵抗で葬られたのだ。
国民の健康を犠牲にしてまで、圧力団体に良い顔を見せる。
今や国民の8割は非喫煙者だということを忘れていないか。
受動喫煙防止対策に抵抗する国会議員は落選させるしかない。
サイレント・マジョリティを舐めんなよ。
今はネットだってあるのだ。
誰が厚労省案を葬ったのか、名前はそのうちわかる。
名指しで断罪されることを覚悟してもらおう。
非喫煙者の怒りを甘く見たツケは、必ず払ってもらう。
(2017. 6.13)
院長のつぶやきハズキルーペ
ハズキルーペに関して私見を述べて記載していたところ、
Hazuki Company の代理人弁護士より内容証明で警告書が届きました。
別にけなしたつもりはなく、多少辛口ですが有用性は評価していました。
しかし、2年間で100億円を超える広告宣伝費を費やしているそうで、
この会社からは営業妨害と判断されたようです。
法廷で争うつもりはないので、先方の要求に従い、この項目は
内容を全面的に削除いたします。ご賢察いただければ幸いです。
(2018. 9.13)