院長のつぶやきホームページのサーバー移転
ホームページ更新がしばらく滞っていた。申し訳ない。
実は、サーバーを移転していた。
今度からHP管理・運用・制作をお願いするのはアドバンテージという会社。
元のエンパワーヘルスケアという会社もコンテンツ作成に問題はなかった。
ただ、無理やりリース契約を結ばせるやり方*に納得がいかなかった。
(*本来HP制作業務なのにソフトのリースとして契約し、解約できないようにする)
サーバー移転に合わせ、一部リニューアルしている。
「院長のつぶやき」はブログ化する。私自身で簡単に更新できる。
今までは月1回ペースだったが、もう少し配信を増やせると思う。
「川本眼科だより」はPDFとなり、印刷物と同じレイアウトで読むことができる。
バックナンバーもPDFにしたので、毎号集めている方には都合がいいはず。
従来更新できていなかった分も少しずつ手をつけていきたいと考えている。
(2009.8.28)
院長のつぶやき薬のネット販売に制限
6月1日からネット販売規制が始まった。
ネットで薬を販売していた業者は大反対だ。
楽天の三木谷社長は楽天の会員全員に規制反対のメールを送りつけた。
厚生労働省のパブリックコメントに反対の書き込みを依頼する内容。
そういう扇動をして、それで反対が多くても「国民の支持」とは言えまい。
業者が反対するのはある意味当然だと思う。
収入が減るからで、別に本気で国民の健康を心配しているわけではない。
今回はすべての薬のネット販売を禁止したわけではない。
薬を健康リスクの点から1類・2類・3類の3種類に分けた。
そしてリスクによって取り扱いを変えた。妥当な方法だと思う。
比較的安全なビタミン剤や整腸剤などは3類でネット販売できる。
1類はリスクが高いものでH2ブロッカーや副腎皮質ホルモンなど。
重大な副作用を持つものもある。頻度は低くてもおきたら大変だ。
これをネット販売禁止にしたのはまあ当然。
薬局で薬剤師が説明して売るのだって心配なくらい。
自分勝手に通常量の何倍ものむ人だって出てくる。
予想もしないような使い方をする人もいる。
ネットではチェックと言ってもクリックするだけ。
いろいろ説明が出てきてもたいていの人は読んじゃいない。
いくつも関門を設けてもほとんど意味はない。クリックの回数が増えるだけ。
確認画面で「読んだ」をクリックする仕組みにしたら安全? 強弁に過ぎる。
中高生がネットで「18歳以上ですか」と何度質問されても無視するのと
同じ。
匿名でなく実際に顔を出して買う場合にはそう無茶なことはできない。
同じ効能の薬を大量に集めるなんてことは実際の薬局では難しい。
でもネットなら簡単だ。数量が制限されても別人になりすますことだって
できる。
三木谷社長の言う「対面販売よりネットのほうが安全」は詭弁だと思う。
1類をネット販売可能にして健康被害が出たら誰が責任を取るのだろう。
一部の人が主張するように「自己責任」というわけにはいくまい。
「副作用が出ても私は文句を言いません」をクリックさせておけばいい?
それでも責任は問われると思うよ。
検討する余地があるのは2類の薬だろう。
風邪薬・胃腸薬・漢方薬など。副作用は少ない。でも皆無ではない。
通常量では問題なくても一度に大量に使えば問題はおこる。
私は規制やむなしと考えるが、議論の余地はある。
あるいは分類が妥当かどうかの議論は可能だ。
でも何でもかんでも一律にネット販売を認めろというのはおかしい。
「世界の趨勢は薬のネット販売を認めている」という主張も本当?
私の知る限り、たいていの国で日本より薬の販売規制は
厳しいのだけれど。
(2009.6.1)
院長のつぶやき新型インフルエンザ騒ぎ
新型インフルエンザはそれほど毒性が強くないようだ。
軽症者が多く、致死率も従来の季節性インフルエンザと大差ない。
当初恐れられたような殺人ウイルスではなかったわけだ。
変異して毒性が強くなる可能性は残されているが。
もうしばらくで騒ぎは収束すると予想される。
今回の騒ぎはいくつかの教訓を残した。
マスメディアの過剰な反応。リテラシー能力のない報道機関が多い。
医師の診療拒否。ウイルスが強毒性で致死的だったらもっと
明確だったはず。
確かに、インフルエンザ診断キットもタミフルもたちまち入手困難となった。
徒手空拳で診療しろと言われても無理という意見は理解できる。
医師自身が倒れたら患者を診る人はいなくなってしまうわけだし。
感染が拡がれば絶対的に医師不足になることもはっきりした。
発熱相談の電話はなかなかつながらなかったらしい。
発熱外来も医師が少なく患者が押し寄せたらたちまちパンクしそうだ。
一般の医療機関に受診させない方策ははたして有効だったのか。
感染者をどこまで厳密に隔離するのか。人権への配慮をどうするのか。
ものものしい機内検疫は感染拡大防止の役に立ったのか。
封じ込めなど不可能で無意味という意見も強い。検証の必要がある。
本命は強毒性の鳥インフルエンザと言われている。
今回の騒ぎはちょうどよいリハーサルになったのではないか。
浮き彫りになった問題点をしっかり検討して本番に備えることができたら、
今回の騒ぎも結構有益だったと言うべきだろう。
(2009.5.12)
院長のつぶやき女子医大心臓手術事故二審無罪に思う
2001年3月女子医大で心臓手術中に12歳女児が脳障害を負い、死亡した。
人工心肺の操作ミスとして医師が逮捕され、裁判となった。
結果は一審(2005.12)、二審(2009.3.27)とも無罪だった。
人が死んだ事実は重い。裁判ですべての決着がつくわけでもない。
無罪であっても襟を正し、再発を防ぐ方策を取ることが大切だ。
それは遺族の願いでもあるはずだ。
それにしてもマスコミ報道には問題が多い。
事故がおこった当初は真偽の確かでない情報を大量に垂れ流す。
判決の時点では熱が冷めて、おざなりな検証しかしない。
しかも、初期の情報はたいてい警察・検察からのリークだ。
警察・検察が描いた事件の構図があたかも真実のように報道される。
筋書きが先にあって、後はその筋書きに都合がよい事実だけを並べる。
筋書きに合わない事実は隠される。時には意図的に。時には無意識に。
仮に筋書きが間違っていたことがわかっても後の祭り。
報道され、読者・視聴者に染みついてしまった印象は消えない。
他人に厳しく自分には甘いのがマスコミの通弊だ。
自分の非を認めない。数行の目立たない訂正記事でお茶を濁す。
行政、立法、司法と並び、マスコミはいまや第四の権力と言える。
しかも国民への影響力が最も大きい。
それなのに選挙など他からチェックを受ける仕組みは皆無だ。
自分が誰よりも偉いかのごとく振る舞う傲慢なニュースキャスターもいる。
特ダネ競争、部数競争、視聴率競争に勝てばよいというものではない。
社会的責任が一番求められるはずなのに、大衆煽動に走っている。
マスコミはそのことを自覚し、もう少し自浄努力をしてほしい。
(2009.4.1)
院長のつぶやき中部経済新聞に川本眼科の記事
中部経済新聞が『DOCTORが薦める名医』という連載をしている。
2009年2月19日付けで私も載せていただいた。
はざま医院伊藤伸介先生のご紹介だ。
記事になるとちょっと恥ずかしい。名医って言葉がこそばゆい。
名古屋市医師会会員の略なんだろう。たぶん。
写真はあまり気に入らない。コンパクトデジカメだもの、しょうがないか。
「俺はもっとハンサムだ」と騒いでいたら家内が「よく撮れてるわねえ」・・
2009.3.10