川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやきGoogle Place 代行登録

アズクリエイトという会社からの売り込みがあった。

最初電話はうちの受付スタッフが受けた。。
Google Mapに医院の情報を載せるという話。
てっきりGoogleからの電話だと思いこみ、私に伝えた。
私は診療が終わってからコールバック。

診療時間などの情報を載せ、キーワード検索ができるようにして3年で63,000円とのこと。
広告というのはいくらが適正かよくわからない世界だ。月1,700円と考えればそれほど高額ではない。

ただ、実は調べてみるとGoogle Placeへの情報登録はそんなに難しくはなく、しかも無料でできるのだ。
そういう肝心なことを(わざと)話していないのは、違法ではなくても商道徳的に問題があると思う。
情報登録自体にお金がかかる火のような錯覚を利用していると言われても仕方あるまい。

後はメリットとしては上位表示されるノウハウの問題だけだろう。
でも、インターネットの検索で県外の人が当院の存在を知ったとしても、患者さんは普通受診できない。
クリニックから交通機関で30分以内くらいが常識的な限界だろう。
(もっとも、実は北海道の方や鹿児島の方が受診されている。当院の近くに住む方が親戚に勧めて下さったようなケース)
開業医は特に地域密着なので、ネット広告は良い手段とは言えないのだ。
これが美容外科とかレーシック専門とかだったらだいぶ話が違ってくるが。
だから、Googleの上位表示対策はあまり有効な方法とは言えない。

それに、もしもこれで患者さんが増えたら、待ち時間がやたら長くなって苦情が増える。
今受診して下さっている方に迷惑がかかっては本末転倒だ。

結局、お断りした。
こういう売り込みって、対応や検討にずいぶん時間を取られる。

最初から相手にしないのが一番正解みたいだ。
(2012.9.11)

院長のつぶやき川本眼科が混んでいるとき空いているとき

今日の午前中は結構混んでいた。一番混んだ時間は2時間待ちになった。
午後は一転してガラ空き状態。15分待ちで診察が受けられる時間帯もあった。

患者さんの立場からすると、いつ空いているかは大きな関心事に違いない。
ところが、これが一筋縄ではいかない。
混むはずの時間帯が空いていたり、空くはずの時間が混んでいたりする。

例えば、白内障手術は毎週水曜日にあり、術後木・金・月に予約で受診する。
すると、術後患者の分だけ月・木・金は混むと予想される。
ところが、先週(8月最終週)は火・水が無茶苦茶混んだ。
逆に、月・木は拍子抜けするほど空いていた。
つまり、予想とは正反対の結果だった。

なぜそういうことが起きるのか。2つの要因があると思う。
1つは患者さんが”混んでいそうな日を避ける”ためだ。
手術患者さんの影響はもちろん大きい。
ただ、午前と午後に分散しているからせいぜい半日で5人。30分に1人程度。
患者さんが”空いていそうな日に集中”すれば、そのほうが影響が大きい。
もう1つは混みそうな時には予約検査を減らしたり人手を厚く配置したりしているためだ。
両方が重なると、逆転現象が起こると考えられる。

ほかにも同じようなことはある。
一般的に言うと、午前が混んで午後が空いていることが多い。
特に夏暑いときは顕著。誰でも夏のうだるような暑さは嫌いだから当然。
ところが、今年は夏の午後でもそれほどガラ空きではなかった。
長時間待つのを避けようと多くの人が空いている時間を狙ったせいだろう。

そんなわけで、「空いているはずがかえって混んでいた」は結構起こる。
最近はあまり軽々に予想を言わないようにしている。

なお、混むかどうかは単純に人数だけで決まるわけではない。
むしろ、「説明に時間がかかる患者さん」の数が一番大きな要因だ。
「手術するかどうか迷っている患者さん」
「他院での治療に納得せず相談のため受診した患者さん」
「緑内障と初めて診断を受けて診断と治療方針の詳しい説明を求めている患者さん」
「精神的に不安感の強い患者さん」
こういう場合には患者さんの納得を得るのにどうしても時間が必要だ。
1人15分~20分かかる患者さんは珍しくない。
そういう人が4人いれば1時間以上取られる。でもこれは絶対必要な時間。
単純計算では平均で1人5分で診なければ外来をこなせない。

比較的快調に患者さんをさばいていたのに、急にばったり止まることもある。
いつが空いているかの予想はきわめて困難だというのが私の結論。
まことに申し訳ないが、多少の混雑は覚悟しておいでいただきたい。
(2012. 9.3)

院長のつぶやき従軍慰安婦の証言

日韓で竹島だ、従軍慰安婦だ、と摩擦が続いている。
植民地支配への恨みが反日教育につながり、冷静な議論を妨げる。
戦時のことだ。暴力もあったろうし、人権侵害もあっただろう。
ただ、何十年も経ち、補償も謝罪もしているのになじられ続ければ、
感情的に「嫌韓」になるのもよく理解できる。

それぞれに言い分はあるが、感情的な対立は不毛だと思う。
それぞれ、生まれる前のことを理由に対立して何になるのだろう。
だから、私はどちらかに与するわけではない。

ただ、ここでは「従軍慰安婦の証言」の信憑性だけ取り上げる。
この証言にはかなり疑問があると私は考える。
先日書いた「大津いじめ問題」と同じ理由だ。

記憶というものはあやふやな上に、簡単に変容する。
他人が誘導すると、あるはずのない記憶が強固に形作られる。
それを証明する心理学の実験結果は山ほどある。

冤罪事件でその原因となった証人は別に嘘をついたわけではない。
ただ、何度も質問され、「記憶を掘り起こす」作業をしているうちに、
細部が補われ、最初あいまいだった記憶が確信に変わったのだ。

韓国社会では「日本人の蛮行」への証言が期待されている。
“記憶を掘り起こし”、日本を糾弾する証言をすれば英雄だ。
逆に、自発的に売春したと言えば、冷たい目と轟々たる非難が待っている。
しかも、既に時間は流れ、客観的な証拠は残っていない。
こういう状況では、聞き取り者の仮説が証言者の記憶に容易に忍び込む。
自分に都合良いように記憶が姿を変える。

記憶というのは他人の影響を強く受け、修正されて集団で共有される。
韓国の「反日教育」も社会的に共有された記憶を生んでいると考えられる。
何度も反復され、いろいろな経路を通って同じ情報を繰り返し見聞する。
そのことによって形成された常識は事実を大きく修飾して「記憶」にするのだ。

彼女たちは嘘をついているわけではない。
後から作られた記憶でも、本人は自分の記憶だと確信しているのだ。
だから、この問題に関して証言は信憑性に欠ける。
今から聞き取り調査をしたって、既に変容した記憶を強めるだけだ。

事実を突き止めるには「生存者の証言」では無理だ。
文書などに記された客観的な証拠を集める以外に方法はない。
さらに、集めた資料の信用性を吟味して判断する必要もある。

なお、上記は「日本人の証言」にも当てはまる。
空襲や原爆に関する証言にも多少とも誇張や細部の創作があるに違いない。
何十年か経った後になされた証言は、疑ってみた方がいい。
(2012. 9.2)

院長のつぶやき目撃証言の危うさ

今日、疑問と危惧を感じたニュース。
大津いじめ問題で第三者調査委が初会合を開き、これから調査するとのこと。
これから生徒たちに聞き取り調査をして「全容を解明する」そうだ。

私はこの調査委に真実の解明など不可能だと思う。
それどころか、権威に名を借りた「作られた結論」を導くことを危惧する。

自殺から10ヶ月。時間が経ちすぎている。
生徒たちは既に外部からいろいろ働きかけを受けている。
家族・世論・教師・警察・・・
それぞれが予断をもって接するので、記憶自体が誘導され変容する。
そういう状況では目撃証言自体があてにならない。

心理学の実験は、記憶には嘘が多いことを明らかにしてきた。
記憶は刻々と姿を変え、書き換えられてしまう。
本人が事実と信じ切っていることが、脳のメカニズムによる捏造だったりする。
自分がやってもいないことをやったと信じ込むことさえある。
ましてや他人の行動であれば先入観で「嘘の記憶」が作られることはたやすい。
詳細なディテールまでも辻褄が合うように創作してしまう。
(この問題についての一般向けの本もたくさん出版されている)

たぶん第三者調査委には「脳による記憶の捏造」に関する知識などあるまい。
知っていたら、怖くて委員など引き受けられないだろうし。
そうすると、善意で聞き取りをして「捏造された記憶」に基づく結論を出すに違いない。

その結論は本当は真実ではない。
でも、マスコミの中では権威づけられた事実として一人歩きするだろう。

今まで、多くの冤罪が同じような過程を経て生まれてきた。
たいていは警察・検察を悪者にして済ましているが、本当は記憶を盲信したせいだと思う。
職業裁判官が厳密な手続きを経て判断する場合でさえ、記憶の嘘を見破るのは難しいのだ。
証言者は、嘘をついているわけではない。事実だと信じて証言しているのだから。

調査委には「結論を出す」ことへの世論の強い圧力がかかる。そして、専門家としての面子もある。
「解明できませんでした」で終わらせれば批判は避けられない。
だからと言って、「作られた結論」を発表してしまうのはもっと罪が重いのではないかと思っている。
(2012. 8.25)

院長のつぶやき著作権に非営利・小口利用対応の仕組みを

著作権問題は最近厳しくなった。
著作権はもちろん守るべき権利だが、営利を目的にしなくても極めて限られた範囲でも杓子定規に適用されると結構困る。

待合室で市販のDVDやブルーレイを見せるのは違反らしい。
待ち時間の暇つぶしで、別にそれでお金をもらうわけではなくても、ダメなのだそうだ。
図書館ではビデオやDVDの貸し出しをやっているけれど、あれはOKなのだろうか?
献血ルームで献血中にDVDが見られるサービスがあったけど、ひょっとしてあれも厳密には違反なのだろうか?
雑誌を買って自由に読めるように置いておくのとどこが違うのかと思う。

業務用の契約を結べばよいそうだが、一般に業務用は馬鹿高い。
上映して金をもらうのでないのだから、あまりコストが高ければ手が出ない。

待合室で現在放映中のテレビ放送を流すのは問題ないそうだ。
でも、いったん録画したらそれを見せてはいけないらしい。
なんだか訳のわからない規制だなあ。

BGMもCDを流すのは著作権侵害らしい。
なんでも最近名曲喫茶やジャズ喫茶に取り立てが始まっているそうだ。
店のほうには支払いの余力がなく、近い将来名曲喫茶全滅かも知れないとのこと。
学生時代、結構お世話になったんだけどな・・寂しい。
店主のこだわりがあって文化の香りがする空間だったのだが。

BGMは有線ならOKらしい。有線業者が既に著作権料を払っているのだそうだ。
有線も意外に選択肢が少なくて同じ曲の繰り返しになりやすい。
川本眼科でもマンネリになったので、アダージオ・カラヤンでもかけようかと考えていたけれど、ダメか・・がっかり。

インターネット上でものを書くときにも著作権問題は頭が痛い。
眼球の図などは書き起こすのは結構大変だ。自分でフリーハンドで描くのは・・下手くそ過ぎる。
かといってせいぜい数百人が読むページの参考図にプロのイラストレーターを雇うわけにはいかない。
眼球図なんて、特にオリジナリティがあるわけではない。同じようなものはごろごろある。
そもそもどれも現物をみて描いたわけではなく、他の図を写したに決まっているのだが。、

許諾を得ればよいのだが、許諾を得るのが容易ではない。そもそも許諾を得るルートが不明。存在しないのかも。
何度かメーカーにお願いしたことがあるが、公式の許諾というのはまず出されない。
そのメーカーの営業担当者から「その程度だったら問題にならないと思います」で終わり。
いい加減な口約束だけ。ちゃんとやろうとすると大ごとになりすぎるのだろう。
最近は馬鹿馬鹿しくなって、あまりに一般的な図を使う時は断るのを止めた。

今月号の川本眼科だよりにも(株)明治のホームページの図を借用した。
大メーカーだから、まず大丈夫。明治の薬は結構使ってきたし。
一応、個人のホームページからイラストや図を借りることはしないよう注意している。

著作権については、非営利利用や小口の利用に対応した仕組みを整備して欲しいと願っている。
(2012. 8.22)

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